ニュース・フラッシュ
ロシア:Rosgeologia社、公社化を目指す
2016年9月27日付の現地報道等によると、Rosgeologia社は、連邦地下資源利用庁(Rosnedra)から、地質調査向け予算資金と地下資源の入札・競売実施の権限を得ようとしている。Rosgeologia社は、同社による公社設立に関する法案を作成し、天然資源環境省に送付した。法案には、地下資源の入札・競売実施や鉱床台帳管理に係るRosnedraの権限をRosgeologia社に委譲することが盛り込まれている。これは規制当局の重要機能を同社に与えるものである。また法案には、鉱物資源の探査だけでなく、採掘及び販売を同社に許可する条項も含まれている。Rosgeologia社は公社になることによって、競合他社に対して競争優位な立場を得ようとしている。
Rosgeologia社は2011年に大統領令により設立され、これまでに数十社の地質調査企業を糾合してきた。1990~2000年代に、ほぼ資金確保ができなかったロシアの地質調査の振興に同社が一役買うものと予想されたが、Rosgeologia社が取得した企業には、赤字企業や科学的基盤が古い企業があり、増資をしても問題は解決できなかった。
2015年夏、政府は国家プログラム「鉱物資源基盤の再生」関連で、Rosnedraの調達についてRosgeologia社を2年間の独占的履行者とすることを決定し、同社による受注が保証された。会計検査院によると、2015年、国家プログラムによる地質調査の政府契約314億ルーブルが執行されている。しかし、Rosgeologia社は2017年にこの地位を失うことになった。これに関して、同社のパノフCEOは、2014年に出された大統領の指示や天然資源環境省の尽力にもかかわらず、Rosgeologia社は、地質分野の効率的発展にとって極めて重要な鉱物資源基盤再生及び地質調査について、様々な優先権を十分得られていないと述べている。