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ペルー:Kuczynski大統領、停滞中の銅プロジェクト4件に期待表明
2016年10月19日付け地元紙によると、Kuczynski大統領は、前政権において金属価格や社会争議を理由に停滞していた鉱業プロジェクトの再開について、特に中国Minmetals社ほかのGaleno銅プロジェクト(Cajamarca州)、Rio TintoのLa Granja銅プロジェクト(Cajamarca州)、Minsur社(本社リマ)のMarcobre銅プロジェクト(Ica州)、Grupo México社傘下のSouthern Copper社(本社米国フェニックス)のTia Maria銅プロジェクト(Arequipa州)の開発に対する期待を表明した。
このうち、Galenoプロジェクトは特段の問題を抱えていないことから、最も実現に近いプロジェクトであるとの考えを示した一方、La Granjaプロジェクトは、技術的な問題からより多くの時間を要するとの見方を示した。また、Tia Mariaプロジェクトに関しては、住民争議に加えて、Tambo渓谷に水資源を供給するダムの建設にPuno州のJuan Luque知事が反対していることが同プロジェクトの遅延につながっていることを明らかにし、同知事を批判した。その上で、容易なことではないもの、各方面の主張や根拠を聴取して最終的な合意を取り付けたいとの考えを示した。
一方、10月20日付け地元紙によると、Arequipa州のOsorio知事は、年内のTia Maria銅プロジェクト再開は不可能だとの見方を示した。同知事は、同地域では水資源の確保が最優先課題であるとした上で、プロジェクトに関しては地域コミュニティとの争議に加え、Tambo渓谷への灌漑事業を巡って、他州との対立が起こっていることを説明した。
