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ニュース・フラッシュ

鉱種:
ニッケル
2016年10月24日 シドニー 矢島太郎

豪:BHP Billiton、WA州Nickel West事業を2032年まで延長

2016年10月20日、BHP Billiton(BHPB)が実施するWA州Nickel West事業のEduard Haegel代表は、当初2023年に終了する予定だった同事業を2032年まで延長することをパースで開催されたニッケル会議(Paydirt Nickel Conference)で発表した。同代表は今後、Mt Keith鉱山の滑石を伴うニッケル鉱床の採掘を行うことで同鉱山のマインライフを延長する計画であることと、2011年に同鉱山の鉱石処理施設に対して1億5,200万A$を投じて滑石を多く含むニッケル鉱石に対応するための改良を既に施しており、5年間問題なく稼働しているため、滑石を伴う鉱石処理にも問題がないことを説明した。また、新規の鉱山開発を行うことはコストがかかりすぎて難しいため、BHPBは既存鉱山周辺の衛星鉱床の開発に着目しており、現在Leinster鉱山のB11鉱床の開発可能性について検討していることについても言及した。同代表は衛星鉱床を開発することで可能なら2038年にまでNickel West事業を継続したいとコメントした。

BHPBは2014年5月にMt Keith鉱山、Cliffs鉱山及びLeinster鉱山並びにKalgoorlie製錬所、Kambalda選鉱所等からなる同社のNickel West事業の売却を発表したが売却先が見つからなかったため、2014年11月にノンコア事業としてBHPBが引き続き実施することを決定した。Kalgoorlie製錬所は第三者からのニッケル鉱石供給に大きく依存しているが、最近は第三者からのニッケル鉱石の供給量が減少している状況である。ニッケル価格が回復していることにより、BHPBは2016年8月に既に開発しているPerseverance鉱床から坑道を延長してVenus鉱床の開発を開始することを決定している。

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