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2016年11月7日 シドニー 矢島太郎

豪:BHP Billiton、SA州の高額な電力価格がOlympic Dam鉱山の生産能力拡大のリスクに

2016年11月2日、地元メディアは、SA州の高額な電力価格がBHP Billiton(BHPB)のOlympic Dam銅・ウラン鉱山の生産能力拡大のリスクになっていることを報じた。SA州政府は再生可能エネルギーを積極的に導入する方針を進めており、2016年5月に同州最後のPlayford B石炭火力発電所が閉鎖し、同州は風力発電等への依存を高めている。再生可能エネルギーへの転換が進む一方で、SA州の電力価格は他州と比較して高額になっている。NSW州やVIC州の電力価格は55~65A$/MWhであるのに対して、SA州は100A$/MWhとなっている。

BHPBはOlympic Dam鉱山の銅の生産量を現在の20万3,000t/yから2025年までに45万t/yに拡大する計画であり、その時にはSA州における最大の電力使用者となる見込みである。同鉱山の一日当たりの電気代は最大250万A$にも上ると見込まれている。

BHPBの鉱山操業を指揮しているMike Henry代表は「SA州は安定的な電力供給と電力価格を下げることに努力を注ぐ必要があり、BHPBは連邦政府に対して訴える」とコメントしている。同鉱山は2016年9月28日に発生したSA州の大停電により、9月28日~10月13日にかけて電力の供給が停止し、既に大きな損害を被っている。

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