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ニュース・フラッシュ

鉱種:
ベースメタル
2016年12月9日 リマ 迫田昌敏

ペルー:政府、Las Bambas銅鉱山争議解決に向け、環境影響調査のやり直しを提案

2016年12月8~9日付け地元紙各紙によると、政府は、Las Bambas銅鉱山(Apurimac州Cotabambas郡)争議解決に向け、同鉱山を運営するMMG社(本社豪州メルボルン)に対して、3か月内の環境影響調査のやり直しを提案した。

死者1名を出した10月の抗議行動に端を発した同鉱山に対する抗議デモの45日間停止期間が終了したことを受けて、Vizcarra副大統領を筆頭とする政府代表団は、12月7日にCotabambas郡を訪問し、上記を含む一連の提案を行った。上記のほか、鉱山の精鉱輸送トラックが通過するコミュニティへ、政府が17百万ソーレス(約5百万US$)支払って土地を購入し舗装道路化すること、同郡に関する政府開発計画158プロジェクト(投資額2,055百万ソーレス(約604百万US$))を今後5年間に優先的に実施する旨提案した。本提案に対し、農民コミュニティ側は、12月17日に、地方自治体やMMG社の代表者も参加する住民集会を開催し、本開発計画の内容を検討する見通しとなっているが、一部強硬派はあくまでもMMG社との契約の見直しを主張している。

石油エネルギー鉱業協会(SNMPE)によると、MMG社は、精鉱輸送に使用する280㎞の道路のうち84㎞を舗装し、Apurímac州の社会投資プログラムに今日まで1,000百万ソーレス(約294百万US$)を支出したと述べている。同鉱山の生産設計能力は、粗鉱処理量140,000tpd、年産生産量は、銅45万t、モリブデン9千t、金9万oz(約2.8t)、銀45万oz(約14t)。

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