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ニュース・フラッシュ

鉱種:
2016年12月12日 シドニー 矢島太郎

シエラレオネ:豪・Iluka Resources社、シエラレオネのSierra Rutile社の買収を完了

2016年12月8日、豪州ミネラルサンド最大手のIluka Resources社(Iluka社)はシエラレオネのSierraルチル鉱山を所有するSierra Rutile社(Sierra社)の買収を合計3億9,300万A$の金額で完了したことを発表した。Iluka社は1993年から同鉱山の50%の権益を所有していたものの、同国内で内戦が勃発したため、2001年に権益を売却したが、今度は世界最大のルチル鉱山の全ての権益を買収により取得した。Iluka社はSierra社の負債8,000万A$も引き取り、自社資金で返済する。

Sierra社買収の際、Iluka社はドイツの独占禁止法規制当局からSierra社の買収が独占禁止法に抵触する可能性があることを通告され、同局の審査を受けていたが、11月22日に抵触しないとの結論を得た。その後Iluka社が実施した現地調査により、尾鉱ダムからの漏水が確認され、ダム決壊の危険性が指摘された。しかし、調査の結果、ダムは危機的な状況ではなく、水量を減らすことで危険を回避できることが判明し、Iluka社は買収を実行した。

同鉱山は現在ルチルを約14万t/yを生産しているが、Iluka社は拡張工事を行うことによって生産量を最大24万t/yまで引き上げることを検討している。

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