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ニュース・フラッシュ

鉱種:
鉄鉱石
2016年12月16日 シドニー 山下宜範

豪:資源産業における求人数、資源価格の回復により半年で20%増加

2016年12月13日付けの地元紙は、資源産業における求人数が過去6カ月で20%増加したと報じている。これはDFP Recruitment Services社の調査によるもの。2016年11月は1.5%の増加であった。DFP社によれば、QLD州では石炭価格の上昇により過去6カ月で求人が23%増加しており、WA州でも同時期に18%増加している。

同紙によれば、これらの数値は資源産業が底を打って回復していることをさらに裏付けるものである。2016年12月1日発表の豪州統計局(ABS)の統計では2016年9月期(2016年7~9月)の鉱業部門の資本支出は12期連続で減少したものの、同じくABSが同年12月5日に発表した統計によれば、民間企業による鉱物資源の探鉱に対する支出額は過去6カ月で30%増加している。さらに新規の鉄鉱石鉱山の開発の動きがあること、また豪州証券取引所(ASX)の2016年における株価は、株価指数(ASX200)が5.2%の上昇であるのに対し、資源企業の株価は43.9%も上昇して盛り返している。

DFP社は、資源産業の雇用は資源価格の回復の速度に遅れる形で拡大することから、今後数カ月は求人が増加していくと見ている。しかし、大きな不確実要因は資源価格の持続性であり、経済面の懸念が生じれば雇用を控えることになるだろうとの見解も示している。

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