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鉱種:
2016年12月16日 シドニー 山下宜範

豪:ジュニア探鉱企業、資源価格の回復で探鉱への支出を増加

2016年12月11日、BDO社は、2016年9月期(2016年7~9月)におけるジュニア探鉱企業の活動の調査結果を発表した。

これによると、2016年9月期において、豪州証券取引所(ASX)に上場している探鉱企業の数は、前期から15社減少して698社となった。これについてBDO社は、過去の資源価格の下落が影響したこと、また、技術系の新興企業が活動休止中の探鉱企業を通じて上場を果たす行為(裏口上場)が行われたこと等を要因に挙げている。

他方、各社の探鉱への支出額の平均は、前期の418,000A$から増加して451,000A$となった。探鉱への支出額は9期連続で減少していたものの直近では2期連続で増加したことになる。2014年3月期は110万A$であったことから、これと比べるとまだ半分に過ぎないが、BDO社によれば、最近の探鉱支出額の増加は、2016年に入ってからの資源価格の回復を受けて市場の感情が前向きになり、探鉱企業に資金が流れ込んでいることを強く示すものである。

なお、今回の調査結果について地元紙は、探鉱企業が最も多く探し求めている鉱種は金であるとし、一方、米国のトランプ氏の大統領選の勝利や今後の米国の利上げの予想を受けて、現在は金の価格が下落していることから、2016年12月期以降の調査結果では、市場のコンフィデンスがどの程度なのか検証されることになるだろうと報じている。

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