ニュース・フラッシュ
2017年1月3日
メキシコ
森元英樹
メキシコ:Primero Mining社、San Dimas多金属鉱山の高コスト構造が重圧となる
2016年12月27日付け業界紙等によると、Primero Mining社は、ニューヨーク証券取引所に上場している同社株価が上場要件を下回ったため、San Dimas多金属鉱山の高コスト構造改革に取り組むと発表した。
同社の株価は、2016年第3四半期、同鉱山向労働組合との交渉の結果、10百万US$のボーナス等の支払いをすることとなり、資産流動性に懸念があるとして、2016年11月から上場要件を下回っている。2016年5月が期限の50百万US$の回転信用枠の返済を行ったものの、同社が保有する施設の更新費用、債務返済金等の費用を勘案すると資金がショートする可能性が高い。
また、同鉱山は、高品位鉱床開発が遅れていること、労働費増による高コスト化(2016第3四半期の全維持コストは、対前年同期の454US$/ozの2倍以上となる1,080US$/ozにまで上昇している)が進んでいる。