ニュース・フラッシュ
2017年1月16日
シドニー
山下宜範
豪:NSW州、鉱山の開発計画の認可の制度を改正し、審査の迅速化を図る
2017年1月9日付けの地元紙によれば、NSW州政府は鉱山開発プロジェクトの認可に係る制度を改正して、審査の迅速化を図る予定である。
現在、同州の開発計画の認可は、計画評価委員会(PAC)が行っているが、近年、PACによって鉱山開発プロジェクトの申請が却下される事例が出ていた。しかし今回の制度改正により、PACの役割は同州の計画省に対する助言に留まることになる。
従前の制度の下では、PACは計画省が決定した事項に対して審査を行ってきたが、今回の制度改正が行われば、PACは同省と共に審査を行う立場になる。NSW州のRob Stokes計画大臣は、今回の制度改正により、審査の厳格さを損なうことなく審査の短縮を図ることが出来ると述べている。同州政府は今回の制度改正により審査期間が70~160日の間にまで短縮されるとしている。
他方、環境保護団体は、今回の制度改正は、PACの審査の過程を廃して審査期間を短縮するものであることから、産業寄りの内容になっており、長期に亘る集水地域や農地の保護への保証が出来なくなるとして反対の立場を示している。
