ニュース・フラッシュ
- 鉱種:
- 鉄鉱石
豪:コモディティ価格の回復でも新規投資は増加しない見込み(政府報告)
2017年1月9日、連邦政府の産業・イノベーション・科学省が、資源エネルギーに係る主要プロジェクトをとりまとめた2016年版の報告書を発表した。
同報告書によれば、コミット段階(最終投資決定が行われて建設予定又は建設中)のプロジェクトの総額は2013年4月の段階ではピークとなる2,680億A$であったが、2016年10月段階では1,950億A$にまで落ち込んだ。
現在、進行中の大規模プロジェクトのうち、事業費が約600億A$のGorgon LNGは2017年に建設が完了し、また、事業費が約100億A$のRoy Hill鉄鉱石鉱山は2017年初めにフル生産能力に達する予定である。この結果、コミット段階のプロジェクトは2017年には更に200~400億A$にまで落ち込む見込みである。
2016年の後半になって石炭や鉄鉱石などのコモディティ価格が回復している。しかし同報告書は、投資の決定は市場の状況を長期的に見て実施されるとし、短期間の価格の回復は投資を刺激することにはならず、探鉱やプロジェクトには大きな影響を与えないと予測している。最近の価格の回復によって、幾つかの鉱山において再稼働の動きがある。例えばGlencoreのCollinsville探鉱プロジェクト、Mt Gibson社のKoolan Island鉄鉱石鉱山などである。しかしこれらは小規模なプロジェクトである。
