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ペルー:Southern Copper社2016年第4四半期決算、利益は前年同期比183%増
2017年1月31日、Southern Copper社(本社米国フェニックス)は2016年第4四半期決算を公表し、売上増と営業経費削減により、利益が前年同期比183%増の171.9百万US$であったことを明らかにした。
今期売上高は、主に銅販売価格の8.1%上昇と販売量の0.9%増により、前年同期比11.5%増の1,400百万US$、EBITDAは90.6%増の629.3百万US$だった。2016年通年での純利益は、前年比5.4%増の776.5百万US$、売上高は前年比6.6%増の5,380百万US$、年間EBITDAは13.8%増の2,210百万US$だった。n2016年第4四半期の設備投資額は277.9百万US$で、前年同期比8.5%減少、2016年通年の設備投資額は前年比2.7%減の1,120百万US$であった。n2016年第4四半期の銅生産量は前年同期比2.6%増の227,733t、モリブデン生産量は前年同期比11.9%減の5,279t、採掘亜鉛金属量は前年同期比4.1%増の17,110t、精製亜鉛金属量は前年同期比5.7%減の27,436t、採掘銀金属量は前年同期比14.5%増の4.1百万oz(約128t)、精製銀金属量は前年同期比2.2%減の3.8百万oz(約118t)だった。n2016年通年の採掘銅金属量は、前年比21.1%増の899,955t、トータル銅生産量は前年比19.3%増の917,790tで、この増産は主としてメキシコBuenavista鉱山拡張の結果による。
一方、2016年通年の操業キャッシュコストは、主に効率改善と新しい生産プロセスにより、銅1ポンドあたり0.95US$で、前年比14.2%減となった。今後同社では、銅生産能力を、2018年半ばに1百万t超、2023年までに1.5百万tまで引き上げることを目論んでおり、ペルーの銅プロジェクトに合計2,900百万US$を投じる予定である。このうち、Toquepala鉱山(Tacna州)では40百万US$のHPGR(高圧研磨)システム導入を含む拡張工事に1,200百万US$、Cuajone鉱山(Moquegua州)では操業プロセス最適化に約250百万US$、建設許可待ち状態のTia Maria銅プロジェクト(Arequipa州、年産銅量見込み120千t)に1,400百万US$などが、実施中もしくは計画されている。nToquepala鉱山拡張プロジェクトは、2016年末時点で550.4百万US$が支出され、進捗率は53%に達し、2018年第2四半期完了が計画されている。同社によると、同鉱山の年産銅量は、2018年に217千t、2019年に260千t、年間モリブデン生産量は、2019年に9,400tとなる見込み。また60,000tpd処理能力を持つHPGRシステム導入は、2016年末時点で21.9百万US$が支出され、2017年第4四半期完成が見込まれている。nCuajone鉱山へのコンベア導入などのプロセス最適化プロジェクトは、215.5百万US$予算に対し、2016年末時点で150.9百万US$支出済、進捗率80%、2017年第2四半期完成を目指している。また、同鉱山の3基のシックナーのうち2基を新型にリプレースする工事は、予算30百万US$に対し、2016年末時点で14.4百万US$支出済、進捗率62%、2017年第2四半期完成を目指している。
