閉じる

ニュース・フラッシュ

鉱種:
亜鉛
2017年2月16日 メキシコ 森元英樹

メキシコ:Trump米大統領の政策、メキシコ鉱業への直接の影響はない

2017年2月14日付け地元紙は、Trump米政権がメキシコ鉱業に与える影響についてのPeñoles社幹部、メキシコ鉱山冶金労組(STMMRM)代表のコメントを掲載している。概要は以下のとおり。
Peñoles社幹部nトランプ大統領が進めている政策が、鉱山分野に直接影響することはない。しかし、燃料価格上昇、ペソ安ドル高がメキシコ鉱業に与える影響には注視が必要である。多くの鉱山企業が支払いをドル建てで行っており、85%以上が米ドル乃至ユーロ建てで支払いを行っているとする統計もある。当然、鉱山機械・器機の多くは輸入製品であり、その支払いは全て米ドル乃至ユーロ建てで行われている。また、燃料費は、操業費の15~16%を占めており燃料費高騰が鉱山に与える影響は大きい。原油価格は緩やかではあるが上昇しており、政府にはガソリン税軽減を含めた対策を要求している。米国は、亜鉛、鉛等のベースメタルに加え、銀、金の貴金属の輸入国であり、メキシコ鉱業に何らかの制限を加えた場合、苦しむのは米国産業界であり、そのような措置は講じられない。nnメキシコ鉱山冶金労組(STMMRM)代表nメキシコ不法移民の強制送還政策により送還されたメキシコ人は、米国と同等の給与を得ることはできないが、生活可能レベルの給与を得ることはできる。メキシコ鉱業は、強制送還されたメキシコ人の受け皿となることができる。メキシコで米ドルは稼げないが、メキシコではペソ建てで給与が支払われるので、為替や送金手数料の問題はなく、生活費も米国に比して安価である。事実、メキシコ鉱山労働者は、生活に必要な給与を得ている。

ページトップへ