ニュース・フラッシュ
2017年3月9日
ロンドン
ザボロフスキ真幸
英:BMI Research、資源メジャーの見通しをポジティブに引き上げ
英BMI Researchは2017年3月3日付の記事で、Anglo American、Glencore、Vale、Rio Tintoを含む資源メジャーはここ数年で初めて純利益を黒字化し、且つ債務削減に成功したことから各社の見通しをポジティブに引き上げたことを発表した。
Glencoreは2016年度決算で16億US$の利益を出した一方、債務を前年度259億US$から155億US$に減少させた。同様にRio Tinto、Vale及びAnglo Americanも純利益をそれぞれ46億US$、39億US$、16億US$と出しており、Rio TintoとAnglo Americanの両社とも債務削減を100億US$以下に引き下げることに成功した。
BMI Researchは、鉱山企業は自社業績が上昇するのと併せて、今後も債務削減に取り組むことでバランスシートの強化に繋げるだろう。さらにほとんどの主要鉱山企業は2017年から配当を再開すると述べた。しかし、今後何年かはコモディティ価格が企業の成長の主要原動力にはならないとし、それよりコスト削減、効率性向上を図ることがバランスシートの強化、キャッシュフローの改善、総合的な業績改善に繋がるとした。また、効率性向上、アセット拡大に向けた技術投資は今後も継続する一方、グリーンフィールドへの投資は最小限となるだろうとした。
