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メキシコ:世界経済の不透明感が増す中、鉱業界に明るい兆し
2017年3月7日付け地元紙によると、貴金属は投資家に再評価され同相場は反発傾向を示しており、2017年も貴金属価格は同等の高値が期待できるとし、Peñoles社が2017年の投資額を対前年比71%増加させた。英国のEU離脱、米国新大統領誕生を端に発した世界的な経済成長の鈍化への懸念は、経済環境の不確実性を生み、投資家はリスクを回避するため金属市場に資金を流入させ、さらにドル高ソル安が進んでいる。
この動きは、Grupo México社、Autlán社、Minera Frisco社、Peñoles社といったメキシコ証券取引所に上場している鉱山企業にプラス材料となっている。2016年末、これらの社のnet profit合計額は対前年比783倍上昇、EBITDAは過去5年で最高の伸び率となる25.8%を記録した。各社は、ここを好機ととらえ、個別プロジェクトの増産、操業停止中のプロジェクトの再開向け投資を促進させ、同時に財務諸表改善を推し進めている。nFresnillo社幹部は、2016年は、過去数年間、金属の供給量が制限されてきたこと、投資家がより安全な投資先として金属を選んでいることから期待以上に市況が上昇した。逆に2015年は、貴金属市況が下落し、多くの鉱山の操業停止が伝えられたと述べた。このため、鉱山企業の中には、操業を拡大しさらなる利益を追求する会社がある。Autlán社、Grupo México社は、製造過程の効率化を進め、また、操業停止中のプロジェクトを再開させる予定であり、銅の採掘量と埋蔵量で国内1位のGrupo México社は銅分野への投資拡大を計画している。n2016年、Frisco社、Peñoles社のキャッシュ・フローは大きく上昇している。しかし、Frisco社が保有する全ての鉱山の生産量は減少傾向を示していることから、アナリストは、同社は生産量増加に向けた対策を講じる必要があると指摘している。他方、Peñoles社は、コスト削減と資源量増に力を注いでおり、2018年には生産コストを大きく改善させ、ナンバーワンの銀生産企業としての地位を確立させる計画である。
