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ニュース・フラッシュ

鉱種:
ベースメタル
2017年3月12日 メキシコ 佐藤すみれ

メキシコ:2017年のメキシコ鉱山企業金生産量、減少の可能性

2017年3月8日付地元紙は、2016年のメキシコ金生産量は安定した生産量を記録していたものの、2017年は減少する可能性があると報じている。地元紙が金生産大手等23社を対象に行った調査では、2017年の金生産量は3.71百万ozと推計され、2016年の同生産量3.88百万oz、2015年の3.91百万ozと比較すると微減するとの結果を得た。nn◯金予想生産量200,000oz以上の企業n Peñores社は、2015年が798,670ozであったのに対し、子会社のFresnillo社の生産量が大きく増加したことから2016年は971,477ozと大きく上昇した。2017年は921,000ozと予想している。
加Goldcorp社(本社:バンクーバー)は、同社がZacatecas州に保有するPeñasquito鉱山からの鉱石量が減少したことから、2016年は2015年の1,130,000ozから696,000ozに大きく減少した。同鉱山の不振は2017年の生産量にも影響を与える可能性があり同年は410,000ozと予想している。nFrisco社は、2015年が411,858ozであったのに対し、2016年は381,278ozと減少した。同社からの生産予想量の回答はないが(公式にも未発表)、2017年は2016年と同程度と予想される。
加Agnico Eagle社(本社:トロント)は、2016年は355,230ozを生産し2015年比で減少した。なお、2017年は310,000ozと予想している。
加Torex Gold社(本社:トロント)は、El Limón-Guajes鉱山(Guerrero州)の商業生産により、2016年は279,937ozを生産し、新たな主力金鉱山企業としての仲間入りをした。2017年は2016年を上回る365,000ozと予想している。
加Alamos Gold社(本社:トロント)は、2016年、Mulatos鉱山とEl Chanate鉱山(Sonora州)で合計222,000ozを生産し2015年比で減少した。なお、2017年は210,000ozと予想している。nn◯金予想生産量100,000oz以上n n米Argonaut Gold社は、2015年139,059oz、2016年122,097ozを生産した。2017年は122,500ozと予想している。
加Pan American Silver社(本社:バンクーバー)は、同社がChihuahua州に保有するDolores鉱山の拡張により、2015年102,110ozから2016年は114,070ozに増加した。2017年は116,900ozと予想している。
加Timmins Gold社(本社:バンクーバー)は、San Francisco鉱山(Sonora州)における生産量が2015年93,353ozから2016年は100,322と回復したものの、2017年は72,500ozと再び減少すると予想している。
加Leagold Mining社(本社:バンクーバー)は、加Goldcorp社が保有するLos Filos鉱山(Guerrero州)の買収過程にあり、2017年は157,000ozと予想している。 n◯その他 n加Primero Mining社(本社:トロント)は、Sinaloa州に保有するSan Dimas鉱山の生産不振により2015年151,355ozから2016年は93,881ozに生産量が減少し、金生産量国内10位にランキングを下げた。同社は対策を進めているものの、2017年、プラス材料は見当たらなく生産量増にはつながらないと考えられる。
加Yamana Gold社(本社:トロント)は、Mercedes鉱山(Sonora州)の生産量が2015年84,137ozから2016年は70,242ozに減少した。2016年第4四半期には同鉱山を加Premier Gold社(本社:オンタリオ)に売却している。2017年のPremier Gold社による生産予想は87,500ozである。
加New Gold社(本社:トロント)は、2015年105,512oz、2016年64,993ozを生産した。Cerro San Pedro鉱山(San Luis Potosí州)の抽出処理を続けるも2017年は生産量が更に減少し40,000ozとの予想している。
加First Majestic Silver社(バンクーバー)は、Santa Elena鉱山(Sonora州)の生産量が2015年25,467ozから2016年62,436ozと増加した。加Fortuna Silver社(バンクーバー)もSan José鉱山(Oaxaca州)の拡大により38,526ozから46,018ozと増加した。
米Hecla Mining社は、2016年にメキシコ国内での生産を再開し、San Sebastián鉱山(Durango州)において34,042ozを生産したが、2017年は23,000ozに減少すると予測している。
加Endeavour Silver社(本社:バンクーバー)、加McEwen Mining社(本社:トロント)、米Gold Resource社(本社:デンバー)、加Great Panther Silver社(本社:バンクーバー)、加Avino Silver社(バンクーバー)、加Gold Mines(本社:モントリオール)はそれぞれ60,000oz以下の生産企業である。

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