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- 銀 ベースメタル
メキシコ:2017年主要銀生産企業10社の銀生産量増加を見込む
2017年3月10日付け業界紙は、メキシコ銀生産主要10社の2017年銀生産量は対前年比7.7%増の153百万ozと予想した。2016年銀生産量は、2015年比4.1%減の142百万ozとなった。なお、メキシコ国家統計地理情報局(INEGI)が集計した2016年メキシコの銀生産量は2015年比6.3%減の149百万ozであった。以下は、メキシコ銀生産主要10社の2017年生産量予想である。
nIndustrias Peñoles社:主要10社銀生産量の約4割を生産し、2015年には54.5百万oz以上を生産した。Peñoles社は公式な生産量予測は発表していないが、同社の銀生産量の大半が同社子会社Fresnillo社から生産されており、2016年生産量はSan Julián鉱山の増産、Ciénega鉱山の高品位鉱床からの生産により大きく上昇していることを踏まえFresnillo社の2017年の銀生産量は59.5百万ozと予想され、その結果、Peñoles社の2017年生産量は67.3百万ozと予想される。
加Goldcorp社:主力鉱山であるPeñasquito鉱山の品位低下に苦しんでおり、2015年(25.9百万oz)以降、減少傾向が続いている。同社は銀生産量見込みを発表していないものの、同社の金生産量見込みを参考に算出すると、2017年の銀生産量は2016年(17.9百万oz)比8.7%減の16.3百万ozと予想される。
米Southern Copper社:主力鉱山であるBuenavista鉱山から、銅とともに銀を生産しており、2015年の銀生産量は9.4百万ozと公表している。2017年は、同鉱山からの生産は好調を維持すると予測されることから、2017年の銀生産量は2016年(12.4百万oz)比2.7%増の12.7百万ozと予想される。nFirst Majestic社:Santa Elena鉱山からの生産により、同社の2015年の銀生産量は11.1百万ozを記録した。その後の操業は安定しており、同社の銀生産量は2016年11.8百万oz、2017年11.75百万ozと横ばいが続くと予想される。
加Pan American Silver社:2015年に12.5百万ozを生産したPan American Silver社の銀生産量はÁlamo Dorado鉱山の資源量減退に苦しんでいる。同社はÁlamo Dorado鉱山の生産減を補うためLa Colorada y Dolores鉱山の拡張を進めており、2017年の銀生産量は2016年(11.5百万oz)から微減となる11.2百万ozを確保できると予想している。nMinera Frisco社:生産量予測を公表していないが、2017年は2016年の銀生産量9.0百万ozは確保できると予想される。なお、2015年は、9.3百万ozを生産している。nFortuna Silver社:San José鉱山の増産が進んでおり、2017年の銀生産量は2015年4.9百万oz、2016年6.1百万ozから更に拡大し7.1百万ozと予想される。nEndeavour Silver社:メキシコに3つの鉱山を保有するEndeavour Silver社は2015年に銀7.2百万ozを生産しており、2016年は5.4百万ozに減少した。2017年は2016年とほぼ同量を生産する計画であり5.5百万ozと予想される。nPrimero Mining社:2015年に銀8.3百万ozを生産した。同社の生産量は、主力鉱山であるSan Dimas鉱山がストライキ問題など多くの課題を抱えていることから2017年は2016年と同量となる5.3百万ozと予想される。nCoeur Mining社:Palmarejo鉱山を保有しており2015年には5.2百万ozを生産した。同社は、同鉱山の操業を露天掘りから坑内掘りに変更しており、2016年は4.4百万ozに減少したものの2017年は6.8百万ozに拡大すると予想される。
