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ペルー:豪雨と土砂崩れによる鉄道不通、精鉱輸送に影響
2017年3月21日付け地元紙によると、豪雨による洪水や土砂崩れがペルー国内各地で発生する中、中央山岳地域とCallao港をつなぐ鉄道が不通となり、一部鉱山の精鉱輸送が制限されている。
同港で貯蔵される精鉱の65%を取り扱うImpala Terminals社のLandeo代表取締役によると、3月15日以降、精鉱の受取量は50%に落ち込んでいるほか、現在同社がストックする精鉱240,000tは同日から30日内に在庫が尽きる見通しとなっている。一部鉱山ではトラックによる代替輸送を実施しているが、道路も雨による影響を被っている。鉄道不通の影響を受けている鉱山企業のうち、Volcan社は不可抗力による精鉱供給の一時中止を発表した。
一方、Buenaventura社のGalvez経営財務部長は、大雨によって出荷品が立ち往生しているほか、今後7~10日間は鉱山での精鉱貯蔵を行う方針を示している。また、交通が復旧しない場合、10日後から重機、燃料、爆薬等の物資が鉱山に供給されず、操業への影響が出始める懸念を示した。
鉄道復旧の見通しについて、Vizcarra副大統領兼運輸通信大臣は、復旧工事実施の前提条件となる降雨量や河川水量の減少には少なくとも15日を要する見通しを明らかにしたほか、陸路による複数の代替ルートを検討していると発言した。一方Tamayoエネルギー鉱山大臣も、鉄道の一部に重大な損傷が発生し、復旧にはしばらくの時間を要するとの見解を明らかにした。
他方、鉱業石油エネルギー協会は、鉄道不通によって中部山岳地域からの精鉱輸送にかかる時間はこれまでの24時間から62時間に延びている一方、Callao港には45日分のストックがあると表明している。
