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ニュース・フラッシュ

鉱種:
鉄鉱石
2017年3月28日 シドニー 山下宜範

豪:UAE企業が鉄鉱石鉱山を取得して生産を開始予定

2017年3月22日付けの地元紙によれば、UAE(アラブ首長国連邦)の企業が豪州の鉄鉱石鉱山を取得しており、近々生産を開始する見込みである。nRoper River鉄鉱石鉱山(NT準州)はSherwin Iron社が保有していたが、2014年に鉄鉱石の価格が90US$/tを下回り、同社は経営破綻して清算された。その後、2016年に同社の清算人がUAE企業のAl Rawda Resources社との間でRoper River鉱山の売却に合意し、最近売却が完了した。当初の合意では売却額は107万A$であったがAl Rawda社は額の変更を要求し最終的には100万A$を下回った模様である。このうち、約70万A$は環境関連の保証金として預託される。なお、Al Rawda社の豪州法人は企業名をNorthern Territory Iron Oreに変更した。今後、同鉱山では鉄鉱石の生産を開始する見込みである。nRoper River鉱山は1950年代にBHP Billitonによって発見された。鉄鉱石の品位は48~58%であり、ベンチマークの価格からは大きく割引されることになる。地元紙は、2014年以降、多くの豪州の鉄鉱石鉱山がコスト削減によりブレークイーブンポイントを大きく下げて来ているが、Roper River鉱山でそのようなコスト削減が行われるのかは不明だとするアナリストの見方を掲載している。また、Al Rawda社の本当の関心は他の鉱物資源の探鉱にあるのではないか、とする見方も掲載している。

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