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メキシコ:世界鉱業ランキングで上位を維持
2017年4月21日付け地元紙によると、米国地質調査所(USGS)は、メキシコが銀、その他金属の主要産出国としての位置付けを維持していると発表した。
銀に関しては、メキシコは2016年に対前年比200t増の5,600t(180百万oz)を生産し、生産国1位を維持している。なお、第2位のペルーの生産量は4,100tであった。しかしながら、埋蔵量に関しては第5位の37,000tで第1位のペルーの120,000tと大きな開きがある。
金に関しては、2016年の生産量は2年連続第8位となり、対前年比10t減の125t(約4百万oz)であった。生産量1位は中国の455tで、中南米諸国の中ではペルーが150tで首位である。埋蔵量に関しては、メキシコは競合国に劣り1,400tの世界12位となる。一方、1位の豪州の埋蔵量は9,500tと発表されている。2017年メキシコ生産量は、対前年比0.11百万oz減の3.77百万ozと予想され、順位が後退する可能性がある。
銅に関しては、2015年の生産量が594,000tであったのに対し、2016年は620,000tと増加し、世界第10位となった。第1位はチリの5.5百万t、第2位はペルーの2.3百万tである。メキシコの埋蔵量に関しては、一定量を維持しており46百万tの第4位に位置付けられる。銅生産企業の首位はSouthern Copper社(本社:アリゾナ州)で、その中でも2016年の銅生産量増加に貢献したのはメキシコのBuenavista鉱山(Sonora州)であり、同社は同鉱山に対し3,600mUS$を投資し生産拡大させた。
亜鉛に関しては、2016年の生産量は順位を1ランク上げ、第5位となった。なお、生産量は680,000t から 710,000tに増加した。第1位は中国の4.5百万t、第2位はペルーの1.3百万tであった。メキシコの埋蔵量は15百万tから17百万tに増加し、豪州、中国、ペルーに次ぐ第4位であった。メキシコ国内の主要亜鉛生産企業はPeñoles社、Frisco社、加Goldcorp社(本社:バンクーバー)、Southern Copper社である。
鉛に関しては、2016年の生産量は対前年比4,000t減の250,000tであったが、第5位を維持した。生産量第1位は中国の2.4百万t、中南米諸国第1位のペルーの生産量は310,000tであった。メキシコの埋蔵量は5.6百万tで第5位ではあるが、豪州の35百万tにはほど遠い数値である。メキシコ国内の主要鉛生産企業は加Goldcorp社とPeñoles社である。
モリブデンに関しては、2016年の生産量は第5位であり、2015年の11,300tに比べ2016年は12,300tに増加した。生産量増加をもたらしたのはSouthern Copper 社が保有するLa Caridad鉱山(Sonora州)と Buenavista鉱山で、同社は2016年、対前年比506t増加の11,486tを生産した。モリブデンの主要生産国は中国、チリ、米国、ペルーであり、メキシコの埋蔵量130,000tと第10位に位置付けられている。
