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ニュース・フラッシュ

鉱種:
ニッケル
2017年5月2日 ロンドン ザボロフスキ真幸

ボツワナ:Norilsk Nickel社、Nkomati鉱山取引中止に関してボツワナ政府に対し提訴

ロシアNorilsk Nickel社は2017年4月28日付のプレスリリースにて、ボツワナ政府に対し南アNkomati ニッケル鉱山権益買収撤退に関して訴訟を起こすことを発表した。Norilsk社は、2014年にボツワナ国営BCL社に南アNkomati 鉱山の権益50%、ボツワナTati Nickel Mining社の権益85%を3億3,700万US$で(その後、2億7,100万US$に値下)売却することで合意していたが、2016年10月にBCL社は資金不足を理由に取引を中止した。既に2016年12月には、Norilsk社は2億7,100万US$の回収とその他損害賠償を支払うようにBCL社に対し訴訟を起こしていたが、今回ボツワナ政府に対しBCL社との売買契約の下、BCL社の債務を支払う責任を負うべきであると訴訟を起こした。Norilsk社によると、BCL社は歴史的にボツワナ政府の財政支援に頼り存続してきており、Nkomati取引の資金のほとんどは政府によるもの、または政府から補償されるものであるとし、ボツワナ政府はBCL社の財政状況を認識していながら、取引を無謀に進めたと主張した。加シンクタンクによる最新の調査で、ボツワナはアフリカにおける鉱業投資先として首位に位置付けられ、政策の安定性も高く評価されているが、メディア報道によれば、今回の訴訟結果によりボツワナに対する投資家の肯定的な認識が変わる可能性がある。

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