ニュース・フラッシュ
2017年5月23日
シドニー
山本耕次
フィジー:アルミナ価格の下落で中国向けボーキサイトの輸出が低調に
2017年5月17日付けの地元メディアは、フィジーからのボーキサイトの出荷は2017年に入ってから1回のみであるとするフィジー政府関係者の発言を報じている。
フィジーの国土鉱物資源省のRaijeli Taga鉱物開発局長によれば、資源価格の変動は同国の鉱山に影響を与えており、2017年に入ってフィジーからボーキサイトが出荷されたのは、同年3月の中国向け出荷の1回のみとなっている。
同局長によれば、ボーキサイト鉱山を操業するXINFA Aurum Exploration Fiji社は、採掘は実施しているものの、低価格のときは採掘されたボーキサイトは貯鉱場に置かれ、価格が改善すれば出荷されている。なお同局長によればフィジーで産出されるボーキサイトは高品質なものではなく、豪州、中国・内モンゴル、インドネシア等からの品質の良いボーキサイトとの競争になる。
2016年は価格の低下でフィジーから中国へのボーキサイトの輸出は減少した。2017年においてはアルミナの価格が1月段階では高価格であったものの、この高価格の状況を受けてアルミナの生産量が増加したことから、以降、価格は下落している。このため、同局長は、価格の改善なければ、ボーキサイトの輸出は2016年と同様に低調になると見ている。
