ニュース・フラッシュ
2017年6月16日
ロンドン
ザボロフスキ真幸
英:EY、鉱山企業による更なる債務削減は鉱業セクターの長期的な成長機会を削ぐと言及
2017年5月29日にErnst&Young (EY)が発行した“Does cutting debt have to mean reducing your ambitions”によると、グローバル鉱業・金属企業による更なる債務削減は、鉱業セクターの長期的な成長機会を削ぐと言及した。レポートでは、鉱業・金属セクターにおける債務は2014年のピーク時から約25%減少しており、2016年は資産売却、設備投資の削減、配当の停止により債務削減が進んだ。しかし、EYは鉱山会社が同水準で債務削減を継続する場合、2017年に純債務は約20%減少することになり、更なる削減は結果として企業の資本構造の効率化が低下し、収益を生み出すことが困難になると指摘した。また、グローバル需要成長及び継続するボラティリティに対し慎重になっているためM&A活動も緩やかで勢いは抑えられているとし、2017年の第1四半期のM&A取引数は対前年比6.5%増とはなったが、四半期ベースでは18%減少したと伝えた。探査費用も近年悪化しておりプロジェクトのパイプラインは依然として課題が残っており、企業は投資するポートフォリオを選択する必要に迫られるだろうと言及した。
