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米:中国・盛和資源のMountain Passレアアース鉱山共同買収案、米国裁判所が承認
中国・現地報道によれば、6月25日に盛和資源は、米国Mountain Passレアアース鉱山競売後の進展を公表した。当該公司傘下の持株子会社楽山盛和レアアース株式有限公司は、シンガポールで設立した盛和資源(シンガポール)国際貿易有限公司を通じて、当該プロジェクトに資本参加するMP MINE OPERATIONS LLC(以下MPMO社と略称)を設立した。同社は、Mountain Passプロジェクトの資産管理者と資産買収契約を締結し、裁判所に提出し、審査を受けていた。米国デラウェア州の破産法廷は、既に関連資産買収契約を承認した。当該買収案件は今後、中国の対米外国投資委員会による審査を受ける可能性がある。買収契約が発効すれば、盛和資源はシンガポール国際貿易有限公司を通じて権益を獲得し、今後の企業成長に積極的な影響を及ぼす。
今回の落札を断念した競争相手のバージニア州の企業家Tom Clarke氏は、落札後当該競売の結果について、国家安全への影響に関する疑義を持っている。Clarke氏は入札で2,000万US$という最高価格を出したが、その後落札を断念した。Mountain Pass鉱山の競売に入札するために、Tom Clarke氏が管理するERP Strategic Minerals社はOaktree Capital Management社と企業連盟を結成し、落札すれば、Oaktree Capital Management社傘下の設備を鉱山の運営に使用する計画であった。
盛和資源は、Mountain Pass鉱山の権益を獲得するには、まだ次の手続きが必要となる。盛和資源が発表した公告によると、裁判所は資産買収契約を承認したが、シンガポール国際貿易有限公司が調印した一連の協力契約は、資産買収完了の当日に発効する。また、当該プロジェクトは対米外国投資委員会(CFIUS)の審査を受ける可能性があるため、まだ非確定的なものである。
証券機構によると、盛和資源の買収行為は、海外資源の手配を強化し、戦略的物資における備蓄を行うためである。盛和資源は、2016年に低価格でベトナムの希土類金属700tの生産施設を買収している。中国のレアアース業界は、「6大規模レアアース集団」を形成している。6大手レアアース集団うちの中国アルミは、盛和資源と協力を深めていたが、上流鉱山の採掘分野は2社ともウィークポイントであった。
