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豪:中国のTianqi社、WA州に建設中の水酸化リチウム精製プラントの能力を倍増
2017年6月21日付けの地元紙によれば、豪州でリチウムを生産している中国のTianqi Lithium社は、予想以上に旺盛な水産化リチウムの需要を受け、建設中の水酸化リチウム精製プラントの生産能力を2倍にすること検討している。
同社はWA州のパースの南38㎞のKwinana地区において、水酸化リチウムの精製プラントを建設中であるが、同社はこの第2フェーズとして、新たに約3億7,100万A$を投資して、現在建設中の水酸化リチウム精製プラントの生産能力を倍増させて計48,000tとする予定であり、この結果、総事業費は合計で約7億7,100万A$になる予定である。
現在建設中の精製プラントではGreenbushesリチウム鉱山(WA州)で生産されるリシア輝石が原料として用いられる。同鉱山の権益比率はTianqi社が51%、米国のAlbemarle社が49%である。同鉱山は2017年3月にリチウムの年間生産量を倍増させて炭酸リチウム換算で18万tとすることを発表していた。
精製プラントの拡張に関しては、Tianqi社の取締役会が今後2,100万A$をかけてF/Sなどを実施していくことを承認済みであり、F/Sは2017年10月に完了する予定となっている。これに続いて最終投資決定が行われる予定である。現在建設中の第1フェーズは2018年末から生産を開始し、第2フェーズは2019年末に生産を開始することを見込んでいる。
ある民間の予測によれば、世界の水酸化リチウムの需要は2015年の31,000tから2020年には64,000t、2025年には129,000tになるとされている。水酸化リチウムはリチウムイオン電池の材料として用いられる。