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ニュース・フラッシュ

鉱種:
ベースメタル
2017年6月28日 メキシコ 森元英樹

メキシコ:2017年第1四半期の主要7鉱山の金生産量、減少

 2017年6月19日付け地元紙は、メキシコ金生産の半分以上を生産する主要7鉱山の2017年第1四半期の金生産量は492,667ozであったと発表した。なお、調査会社がメキシコ23金鉱山企業を調査し集計した2017年メキシコ金生産量は3.77百万ozであり、これを四半期平均生産量にすると942,500ozであることから、第1四半期の7社合計生産量は、同平均生産量の5割を超える結果となった。なお、前年同期の510,289ozと比較すると同量は減少している。これは、各鉱山が在庫調整を行ったことが要因であると考えられる。なお、Fresnillo鉱山はデータを発表していないが、第1四半期の平均直接コストは569US$/ozに低下している。以下は主要7社の生産量の結果を示すものである。

  • Peñasquito鉱山(第1四半期生産量:137,000oz)
     加Goldcorp社の主力鉱山であるPeñasquito鉱山(Zacatecas州)は、採掘鉱床の品位向上と生産効率化により対前年同期125,000ozから増加した。2017年生産量は410,000ozを予定している。
  • Herradura鉱山(同:107,742oz)
     Fresnillo社の主力金鉱山であるHerradura鉱山(Sonora州)は、前年同期129,114ozから減少した。なお、2017年生産量は870,000~900,000ozを予定している。
  • El Limón-Guajes鉱山(同70,887oz)
     Torex Gold社保有の同鉱山(Guerrero州)は、現在、フル稼働に向けた作業が進められている。なお、2017年生産量は365,000ozを予定している。
  • Noche Buena鉱山(同47,678oz)
     Fresnillo社が保有する露天掘り主力鉱山の1つでありSonora州に位置する。前年同期の51,647ozから減少した。
  • Pinos Altos鉱山(同45,360oz)
     Aginico Eagle社が保有する主要鉱山でありChihuahua州に位置する。前年同期の48,117ozから微減となった。同社は、メキシコ国内に3つの鉱山を有しているが、同鉱山の生産量が減少することから、2017年の生産量は310,000ozに減少すると予測されている。
  • Los Filos鉱山(同44,000oz)
     加Goldcorp社がGuerrero州に保有する鉱山であり、高品位鉱床への掘削計画の見直しを行っていることから、前年同期の81,000ozから大きく減少した。なお、本年4月、同鉱山はLeagold Mining社に買収されている。
  • Mulatos鉱山(同40,000oz)
     Alamos Gold社がSonora州に保有する鉱山であり、ミルの稼働率が低下したものの、ヒープリーチングによる抽出が増加したことから、対前年同期の37,600ozから増加した。
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