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ニュース・フラッシュ

鉱種:
アルミニウム/ボーキサイト
2017年6月28日 北京 森永正裕

中国:電解アルミニウム業界の整理事業、地方検査段階、間もなく完了

 安泰科によれば、2017年4月より中国では国内の電解アルミニウム業界の整理事業を順次に進めていたが、4月12日、国家発展改革委員会、工業情報化部、国土資源部、環境保護部4部署は、共同で「電解アルミニウム業界の違法違反行為に対する整理整頓特別作業計画案」(発展改革弁公室産業「2017」656号文書、以下656文書と略称)に関する通達を発表した。「656文書」において、今回の整理整頓特別活動は6ヵ月以内で完了する。企業自身による検査、地方政府による検査、特別抜き取り検査、改善監督の四つの段階に分かれている。それぞれ5月15日まで、6月30日まで、9月15日まで、10月15日までに完了させる。現在は第2段階の地方政府による検査段階である。
 過去数年、中国の電解アルミニウム業界は過剰状態にある。現在、鉄鋼業界に対する過剰生産能力の解消を実施しており、電解アルミニウム業界も整理対象となっている。2017年年度初めに発表したいくつかの政策からみると、中国政府による電解アルミニウム業界に対する整理の取り組みは明確である。
 従来型工業企業として、鉄鋼業界と比べ電解アルミニウム業界に対する整理比率はより高いものである。中国の電解アルミニウム業界では1,200万tの違法生産能力を整理する必要がある。そのうち既に稼働しているプロジェクトは500万t、建設中のプロジェクトは700万tである。稼働した生産能力の中には、一部を除けば、閉鎖すべきものは350万t以上である。データによると、2017年5月時点で国内で建設を完了している生産能力は4,467.3万tであった。そのうち山東省の電解アルミニウム生産能力は1,199.8万tで国内第1位を占め、その次は新疆自治区で814.5万tであった。2016年年末まで中国電解アルミニウム総生産能力は4,320万t、稼働した生産能力は3,650万t/年だが、合格した生産能力は3,000万tである。

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