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ニュース・フラッシュ

鉱種:
ベースメタル
2017年7月2日 メキシコ 森元英樹

メキシコ:2017年第1四半期の銀生産量、好調

 2017年6月27日付け業界紙は、メキシコ主要10鉱山の2017年第1四半期の銀生産量を発表した。概要は以下のとおり。

  • 主要10鉱山の第1四半期銀生産量は、鉱山の拡張、新鉱床、高品位鉱床の開発等により8鉱山が増加した結果、前年同期の22.1百万ozから13%増の25百万ozとなった。以下が各鉱山の概要である。
  • Saucito鉱山(5.15百万oz):Fresnillo社が保有する同鉱山の2017年第1四半期の生産量は、坑内の保安確保のため高品位鉱床へのアクセスが制限されたことから前年同期の5.44百万ozから減少した。
  • Peñasquito鉱山(4.84 百万oz):加Goldcorp社が保有するメキシコ最大級の金生産鉱山では、低品位鉱床の開発が進んでいるものの、粉砕量、回収率向上により、前年同期の4.71百万ozから微増となった。
  • Fresnillo鉱山(4.44百万oz):Fresnillo社保有の同鉱山では、高品位鉱床の開発が進んでいることから前年同期の4.29百万ozから増加している。同社は、現在、生産量拡大に向け同鉱山の増産計画を進めている。
  • Buenavista鉱山(1.92百万oz):Southern Copper社保有の同鉱山は、銅の露天掘り鉱山として有名である。なお、同社は各鉱山の生産量を未公表としており推計で算出する。推計根拠は、同社は、第1四半期に2.7百万ozの銀を販売しており、同社2016年報では、同鉱山生産量が同社生産量に占める割合は71%であったことから1.92百万ozと推計した。同様の考え方で前年同期を算出すると1.85百万ozであり微増となったと考えられる。なお、3,500mUS$を投じたメキシコ保有鉱山の拡張計画は完了している。
  • San José鉱山(1.79百万oz):Fortuna Silver社保有の同鉱山は、鉱石産出量の増加により、前年同期の1.28百万ozから生産量を拡大させた。 La Colorada鉱山(1.63百万oz):Pan American Silver社保有の同鉱山は、継続的な鉱山拡張により、前年同期の1.37百万ozから増加した。
  • Palmarejo鉱山(1.53 百万oz):米Coeur Mining社保有の同鉱山は、坑道拡張による新鉱床の開発により、前年同期の0.93百万ozから大幅に生産量を拡大させた。
  • San Julián鉱山(1.39百万oz):Fresnillo社保有の同鉱山は、2016年7月に商業生産を開始した鉱山である。2017年第1四半期はフル生産体制に向けた作業を継続した期であり10百万oz/年に達したと推定される。
  • Ciénega鉱山(1.33 百万oz):Fresnillo社保有の同鉱山は、同社の金生産鉱山でもある。鉱石産出量は、減少したものの高品位鉱床の開発により、前年同期の1.17百万ozから増加した。
  • Dolores鉱山(0.96百万oz):Pan American社が保有する同鉱山では、2017年は拡張作業が進められており、前年同期の1.07百万ozから微減となった。
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