ニュース・フラッシュ
2017年7月27日
シドニー
吉川竜太
豪:2017-2022年期の国家鉱物資源探査戦略が、豪州政府間評議会で承認される
2017年7月19日付けの豪メディアは、豪州政府間協議会の首脳が7月14日、同評議会の地球科学ワーキンググループが更新・作成した2017-2022年期の「国家鉱物探査戦略」を承認し、豪州地球科学機構がこの動きを歓迎していることを報道した。
同戦略では、被覆層下の探鉱が世界において、とりわけ豪州における鉱物資源探査が直面する最も重大な技術的課題であると結論付けている。また、これまで豪州において経済的に採掘されている鉱山が、国土の20%に相当する被覆層が無いあるいは薄いエリアにおいて発見されていることを指摘し、探鉱が十分でない被覆層が厚いエリアの鉱物資源ポテンシャルが如何に大きく、豪経済にとって重要であるかを強調している。同戦略はまた、豪州が被覆層が厚いエリアの基礎的地科学情報の取得を進めており、今後被覆層下の鉱物資源探査における世界の先進地・中心地となる可能性があることを示唆している。
一方で、同戦略では豪州が鉱物探査投資に関して国際的な競争下にあることを指摘し、投資を促進するため、基礎的地科学情報の更なる取得や、主要な利害関係者との協力関係の有効活用、環境保全のための各種データセットの活用、経済的利益の創出を通じた地域社会と人々の支援を進めることも提言している。