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ニュース・フラッシュ

鉱種:
鉄鉱石
2017年8月8日 シドニー 吉川竜太

豪:Rio TintoとFortescue Metals社、低品位鉄鉱石値引き率の予測に関して異なる見解を示す

2017年8月3日の地元メディアによると、Rio Tintoの最高経営責任者であるJS Jacques氏は、昨今高品位鉄鉱石(Fe分62%の鉄鉱石)と低品位鉄鉱石(Fe分約58%)の間に生じている価格のギャップは、中国鉄鋼産業の構造的な変化に起因し、今後継続するであろうと発言したと伝えられた。同氏は、近年中国政府は低品質かつ高環境負荷の製鉄所を環境対策の一環として操業中止にしており、操業を継続している製鉄所は生産効率の最大化を図るために高品位鉄鉱石の使用に切り替え始めた、と指摘したとしている。
低品位鉄鉱石の高品位鉄鉱石ベンチマーク価格に対する値引き率は従来10~15%であったが、6月までの4半期では27%にまで広がっており、Fortescue Metals社やAtlas Iron社を始めとした新興の鉄鉱石生産企業が業績に影響を受けているとされる。一方、Fortescue Metals社のNev Power氏は地元メディアに対し、一連の製鉄所の操業中止は既に市場に受け入れられて今後中国の鉄鋼市場は再び活発化するはずであり、その際製鉄所は高いプレミアの付く高品位鉄鉱石と低品位鉄鉱石のバランスを取るはずで、値引き率の動きは沈静化するはずである、とコメントしている。

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