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- 銀
メキシコ:Fresnillo社、メキシコ国内に保有するプロジェクトの再構築を図る
2017年8月1日付け業界紙によると、Fresnillo社幹部は、同社は2021年末までに総額1,650mUS$を投資し、年間銀生産量を約871tに増加させる旨を明らかにした。同幹部のコメント概要は以下のとおり。
- Fresnillo鉱山の最適化
30mUS$投資により現行粗鉱処理量4,500t/日を9,000t/日に倍増させる計画である。しかし、工事開始の遅延が発生しており、工事完了は2020年第1四半期に延期されている。なお、当初は2018年末完了を予定し、年間銀生産量は93.3tに増加する計画であった。 - Juanicipio JVプロジェクト
権益保有率は、Fresnillo社:加MAG Silver社=56:44のJVプロジェクト。305mUS$を投資する同JVプロジェクトの操業開始は、2019年第1四半期から2020年上期に延期された。この要因は、亜鉛・鉛の品位が向上する深部を調査するFS調査の十分な期間確保のためである。なお、年間生産量は銀311t、金933㎏と見込まれている。 - Centauro Deepプロジェクト(La Herradura金鉱山ピット深部坑内採堀計画)
同社は、65mUS$の投資による露天掘りから坑内掘りへの変更計画の評価を進めている。当初計画では2020年操業開始を見込み、金生産量は2.0t増加する計画であった。なお、計画の変更期日は未公表である。 - Orisyvo金プロジェクト
350mUS$投資による同プロジェクトの生産を6か月遅らせ2021年半ばに変更、この要因は経費削減と回収率向上のために金抽出試験を追加で実施するためである。 - 他のプロジェクト
San Julian金銀鉱山への515mUS$投資による第2フェーズ拡張計画は、当初、操業開始を本年7月と発表していたが、数か月開始が遅れる。その他、作業の遅れている鉱山としては、Fresnillo鉱山及びSaucito鉱山における155mUS$投資によるリーチングプラント設置計画は2018年操業開始に向けて作業を進めている。これにより、年間生産量は、銀109t、金404㎏の増加が見込まれる。110mUS$投資によるLa Herradura金鉱山の第2金銀抽出プラント設置工事は、2018年に稼動し、金1.0tの増産を見込み、鉱山寿命は12年延長される。 - 資本経費
各年度の投資額は、それぞれ2017年が800mUS$から700mUS$となり、2018年が860mUS$、2019年が740mUS$、2020年が520mUS$と見込まれている。
なお、Fresnillo社の本年上期の財務結果は、売上高959mUS$から1,070mUS$へ、純益は前年の166mUS$から310mUS$へと増加した。これは、金属市況価格の上昇によるものと推察される。
