ニュース・フラッシュ
2017年8月17日
バンクーバー
杉崎真幸
加:カナダ鉱物産業連盟、政府の協力が必要な基本政策分野を提案
2017年8月13日から15日にかけて加NB州で開催されている会議Energy and Mines Ministers’ Conferenceにおいて、カナダ鉱物産業連盟(Canadian Mineral Industry Federation: CMIF)は鉱業分野において政府と協力して取り組む必要のある6つの基本政策分野を提案した。
- ① 規制プロセスの改善
カナダ環境アセスメント法、漁業法、航海保護法(Navigation Protection Act)に基づく現在の環境評価プロセスは、評価前から評価後までタイムリーかつ規定されたものとなることが重要である。 - ② 鉱業分野への先住民参加の支援
政府は健康促進、教育、技能訓練への投資といったメカニズムを通じて、先住民の鉱業への参加を促すことができる。こうした強みを活かして、政府は原住民との経済的格差是正のプラットホームとして産業を利用するべきである。 - ③ 効果的な気候変動政策の採用
効果的な気候変動政策は意味のある排出削減につながり、カナダ経済の成長を促進する。カナダの鉱業の国際競争力が保護されるよう、環境変動政策は注意深くデザインされる必要がある。これに失敗した場合、将来の鉱業生産はより環境規制の少ない競合国に移動してしまうだろう。 - ④ 慎重な土地の使用及び取り消しの判断
鉱区取得に関して、政府は土地使用取り消しの基準に探鉱可能性が反映されるようにし、また、土地利用の許可及び取り消しの決定を系統的かつ構造化されたものとする必要がある。 - ⑤ 北方遠隔地の操業コストに対する対応
CMIFはカナダインフラ銀行の設立をサポートし、業界及び先住民に利益をもたらす連邦政府の北方遠隔地のインフラプロジェクトを支援する。 - ⑥ 業界のイノベーションへの支援
世界的なサプライヤーとしての立場を維持するためには鉱業技術のイノベーションが必要であり、これにはCanada Mining Innovation Council及びCentre for Excellence in Mining Innovationが提案するCLEER(Clean, Low-energy, Effective, Engaged and Remediated)プロジェクトへの政府支援を含む、産学の連携が必要である。
