閉じる

ニュース・フラッシュ

2017年9月12日 シドニー 吉川竜太

豪:WA州政府、同州鉱業法の不備を是正するため法改正も検討

 2017年9月5日付の地元メディアによると、WA州政府は2017年8月に連邦高裁が申請時の手続きの不備を理由に鉱業権を無効化する判決を下したことに関連し、WA州鉱業法上の不備が存在したことを認め、鉱業法を修正して不備を是正することを検討していると報じている。発端となった訴訟は、Fortescue Metals社社長のAndrew Forrest氏が、自身がWA州北部に保有する牧場に重複して認可された鉱業権が無効であるとして上訴した訴訟に関するもので、8月17日に豪連邦高裁は鉱業権申請時に同時に提出されなければならない書類が申請後に提出されていると認定し、鉱業権の無効化を認める判決を出したものである。この書類には「Mineralization Report」と呼ばれる報告書が含まれるが、鉱業権申請時にMineralization Reportを同時に提出しなければならないという規定は2006年2月に定められたため、それ以降に認可された鉱業権全体に影響が及ぶ可能性が出ていた。WA州鉱山石油大臣のBill Johnston氏は、連邦高裁の判決が鉄鉱石や金の主要プロジェクトの鉱業権の保証に関して不確実性を生み出してしまったことを認め、WA州政府は問題解決のため法制上の解決策の検討を始めていたとし、現行の鉱業活動の安全性と確実性に影響が出ないよう迅速に行動する、と述べたと報じられている。

ページトップへ