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ニュース・フラッシュ

2017年9月12日 リマ 栗原健一

コロンビア:Antioquia県Caicedo市、鉱業禁止に関し市長と議会が対立

 2017年8月15日、Antioquia県Caicedo市議会は、生態系と文化の保護を理由とした鉱業禁止の決議を採択したが、Caicedo市のDario市長は、本議会決議の批准署名を拒絶した。
 批准署名を行わなかった理由について、市長は、「土地利用に関する決議は市議会がイニシアティブをとって行うべきものではない。また、鉱業活動を規制する権限を持つのは市長ではなく国会である。」と意見、さらに「市議会や市長が、国家の権限を無視した形で、地下資源利用について独占的・一方的に決定することはできない。」との考えを示した。
 これに対して鉱業反対推進派のLeón市議は、市長の署名拒否は、コーヒーや農業放牧業を主力産業とするCaicedo市における鉱業活動の機会を与えるものだと反論している。さらに同氏は、市長の主張は法的根拠がなく、憲法第313条第7項には、土地利用に関する市議会の権限が定められていると訴えた。
 Antioquia県では、既にTamesis市、Jericó市、Urrao市において市議会による鉱業禁止決議が採択されている。
 なお、León市議が言及した憲法第313条第7項では、土地利用の中でも「住宅建設」に限り市の権限が定められているとみられ、この発言内容の真偽は確認を要する。

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