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ニュース・フラッシュ

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2017年9月29日 シドニー 吉川竜太

豪:WA州の金ロイヤルティ引上げが決定された場合、ASXは産金企業に関する取引の一時中止も検討

 2017年9月26日付の地元報道によると、豪WA州政府が金のロイヤルティを2.0%から3.75%に引き上げる方針であることに関し、豪証券取引所ASXのスポークスマンが、仮に引き上げが決定された場合、投資家保護の観点から過半数以上のASXに上場している産金企業の株式取引を一時中止する可能性があると語った。Macquarie Researchの調査によると、このロイヤルティ引上げの影響はNewcrest 社やNorthern Star社、Evolution Mining社などの豪大手産金企業では収入が1~4%下落する程度で比較的軽微な影響で済むものの、中小産金企業においては甚大な影響が生じる可能性がある。報道によると、本ロイヤルティ引上げ政策の否決でカギを握るのは議会における野党自由党の動向であるとされており、同じ野党の国民党とOne Nationは既に反対に票を投じることを決定しているため、与党労働党は同政策実現のため、自由党の賛同を得る必要がある。
 AngloGold Ashanti社は地元紙の取材に対し、同政策は投資家にとってWA州のソブリンリスクの増大を意味するもので、同州における将来の投資を危うくするものだとコメントしたほか、鉱物・エネルギー会議所のCEOも取材に対してWA州の雇用に危機を及ぼすものだと警告している。

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