ニュース・フラッシュ
2017年10月13日
シドニー
吉川竜太
豪:WA州政府の金ロイヤルティ引上げ法案、自由党の反対により否決される見通し
2017年10月10日付の地元メディアは、豪WA州の労働党政権が導入を決定していたAuロイヤルティの引上げに対し、議会審議でのキャスティングボードを握っていた自由党が反対に票を投じることを決定したことにより、法案が可決されない見込みとなったことを一斉に報じている。Auロイヤルティの引上げは2018年1月からの導入が意図されており、ロイヤルティ率が2.5%から3.75%に引き上げられることにより、産金企業は現在のAu価格で20 A$/oz程度の負担増となる可能性があった。自由党党首のMike Nahan氏は取材に対し、ロイヤルティ引上げが鉱山労働者の雇用に深刻な影響を与えることと、労働党政権が2017年3月の選挙前にはロイヤルティ引上げの方針を明らかにしていなかったことを反対の理由として挙げている。産金企業をはじめ各鉱業ロビー団体は、最大で3千人の雇用に影響を及ぼすとしてロイヤルティの引上げに強く反発しており、メディアはロビー活動やデモ活動が自由党の決定に影響を及ぼしたのであろうと説明している。
