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ニュース・フラッシュ

鉱種:
ニッケル
2017年10月24日 シドニー 吉川竜太

豪:BHP、WA州Kwinanaに建設を計画している硫酸ニッケル製造工場の生産能力を2倍にする拡張計画を検討

 2017年10月17日付の地元メディアによると、WA州パースで開催されたニッケル関係の鉱業大会に出席したBHPの豪ニッケル事業責任者であるEduard Haegel氏が、WA州Kwinanaでの建設を計画している硫酸Ni製造工場に関し、生産能力を2倍にする拡張計画を前向きに検討していることを明らかにした。BHPは電気自動車に不可欠となっているリチウムイオン電池を含む各種蓄電池向けのNi需要は堅調に増加し、電気自動車業界でのNi使用量は現在の年間5万tから2025年には40万tに増加すると予測している。同社は2017年8月にWA州パースの南に位置するKwinana Ni精錬所に43.2mUS$を投じて100,000t/yの生産能力を有する硫酸Ni製造工場を建設する計画を承認したことを発表した。硫酸Ni製造工場は2019年4月に完成することが期待されているが、今回BHPは硫酸Ni製造能力を2倍の200,000t/yに拡大する拡張計画の存在を初めて明らかにした。Haegel氏はまた、BHPが硫酸コバルトの製造に関しても試験的作業を実施していること、さらに下流のカソード前駆体の生産に関してもコンセプトの検討を実施していることも明らかにし、特に硫酸Coの製造に関しては技術的課題はあるものの、2018年前半を目途に硫酸Coの製造ライン設計を完了させ、投資判断を実施したいと語った。

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