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鉱種:
プラチナ パラジウム ニッケル
2017年11月9日 モスクワ 黒須利彦

ロシア:Norilsk Nickel社の2017年第3四半期及び1~9月期の生産実績

 2017年10月30日付の地元報道等によると、Norilsk Nickel社の2017年第3四半期及び1~9月期の生産実績は以下のとおりであった。

・ニッケル
 2017年Q3のニッケル生産量は、前期比10%増の5万4,000t、自社原料からのニッケル生産量は前期比10%増の5万3,000tであった。Norilsk Nickel HarjavaltaでQ2に実施した定期オーバーホールの終了に伴い生産量が増加した。また、2017年1~9月期のニッケル生産量は前年同期比11%減の15万7,000tであった。生産量減少は、生産施設再配置計画の実施により、外部原料の処理が大幅に減少したことによる。2017年1~9月期の自社原料によるニッケル生産量は前年同期比4%増の15万tとなったが、これはTalnakh選鉱プラントの回収率が目標値に達したことによる。

・銅
 2017年Q3の銅生産量は前期比4%減の9万6,000tであった。生産減少は、厳しい気象条件により銅プラントの溶錬施設を一時停止せざるを得なかったことによる。蓄積された精鉱は2017年Q4に処理される予定であり、これによりQ3の生産量減少が補填される。また、2017年1~9月期の銅生産量は前年同期比10%増の29万1,000tであった。生産量増加は、Rostec社から購入した含銅精鉱の処理を開始したこと、Talnakh選鉱プラント近代化により銅精鉱生産における金属損失が低減したことによる。

・パラジウム及びプラチナ
 2017年Q3のパラジウム生産量は69万3,000oz(前期比11%減)、プラチナ生産量は17万4,000oz(前期比8%減)であった。自社原料によるパラジウム生産量は68万7,000oz(前期比9%減)、プラチナ生産量は17万2,000oz(前期比6%減)であった。生産量減少は、北極圏支社~Kola MMC社間の移送や、Krastsvetmet社で2017年Q1に蓄積された精鉱を処理したためQ2の生産量が相対的に大きかったことによる。また、2017年1~9月期のパラジウム生産量は202万6,000oz(前年同期比2%増)、プラチナ生産量は49万3,000oz(前年同期並み)であった。パラジウムの生産増加は鉱石の品位変化による。

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