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ニュース・フラッシュ

鉱種:
亜鉛
2017年12月12日 メキシコ 森元英樹

メキシコ:Fresnillo社、加MAG Silver社は将来のJuanicipio鉱山の利点を強化

 2017年12月7日付け地元紙によると、Fresnillo社と加MAG Silver社は、メキシコのJuanicipio多金属プロジェクトの開発計画の強化継続を進めることを明らかにした。同プロジェクトはFresnillo鉱山から8km離れた場所に位置し、メキシコで最大級の銀を生産し、低コスト操業を進めている。権益比率は、Fresnillo社56%、MAG Silver社44%のJVプロジェクトである。
 本年11月の予備的経済性評価では、2014年の評価の見直しを行い、粗鉱処理量と鉛・亜鉛の副産物の増加により経済性は大きく上昇する。主な評価の変更点は、2014年粗鉱処理量2,650t/日から4,000t/日へ増加することにあり、品位に富む鉱体下部の深部ゾーンに大幅な鉱床が確認されている。富鉱体ゾーンの資源量は事実上変わらないが、深部ゾーンの確認により、予測鉱物資源量は2.7百万tから10.1百万tに、概測鉱物資源量は1.8百万tから4.7百万tに増加した。また、鉱山寿命は深部鉱床14.8年から19.0年へ延長される。
 2017年の予備的経済性評価では、2014年の粗鉱処理量2,650t/日に比し、同量が増加するために、資本コストは305mUS$から360mUS$へと高騰するが、金属価格は、銀17.90US$/oz、金1,250US$/oz、鉛0.95US$/lb及び亜鉛1.0US$/lbと想定されていることから、内部収益率(IRR)は44.5%と高収益率が予測されている。
 Juanicipioプロジェクトは、現在の開発想定のValdecañas脈に加え、Juanicipio脈からの資源量が追加される可能性があり、追加ポテンシャルが期待され、両社は、貴金属回収方法や銅回収プロセスの追加を検討し、同プロジェクトの開発最適化を模索している。今後は、新たにFS調査を進め、開発工事決定は2018年初めを見込んでいる。

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