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メキシコ:2017年第3四半期のメキシコ小規模銀鉱山のコスト、増加
2017年1月17日付け地元紙によると、メキシコ小規模銀鉱山の生産コストは、2017年第3四半期に急激に上昇している。概要は以下のとおり。
鉱業会の情報によると、銀生産量12.4t未満のメキシコ12鉱山の非直接コストは、2016年第3四半期の5.76US$/ozと比較すると10.01US$/ozに上昇した。12鉱山のうち、4鉱山はコスト削減を図ったものの、7鉱山は増加した。なお、操業を開始した加Santacruz Silver Mining社のVeta Grande鉱山についても調査済みである。
また、メキシコ小規模銀鉱山の直接コストは、大規模鉱山より高く、前年同期4.86US$/ozから5.59US$/ozに上昇している。
<低コスト鉱山>
・Bolaños金・銀鉱山(加Endeavour Silver社、Guanajuato州)
同鉱山は、最も収益性の高い銀鉱山の1つであるが、ストック粗鉱の処理によりコスト削減が図られた2016年第3四半期と比較すると増加している。なお、コストの増加は、副産物である金生産量の減少も影響している。
・Platosa鉱山(加Excellon Resources、Durango州)
2017年第3四半期は、直接コストが改善し、低コスト鉱山に位置している。この背景には、坑内水の問題を解決し、生産を増加させ、また、7月には、最適化プロジェクトが終了したことから直接コストは2016年同期17.95US$/ozから2.46US$/ozへ大幅に減少した。
・加Americas Silver社がSinaloa州Cosala町に保有する2つの多金属鉱山
Nuestra Señora多金属鉱山では、生産量が減少したものの、平均市況価格の上昇によりを前年同期の9.84US$/ozから3.16US$/ozに減少した。なお、Cosala町における同社の生産は、San Rafael多金属鉱山へ移行しつつある。
・加Great Panther Silver社がGuanajuato州に保有する鉱山
San Ignacio鉱山を含む同州の複合鉱山は、前年同期の非直接コストは0.15US$/ozから3.75US$/ozへ上昇したが、直接コストは4.00US$/ozを下回る結果となった。
<中直接コスト鉱山>
・Parral旧鉱尾鉱処理(加GoGold Resources社、Chihuaua州)
Parral市郊外における尾鉱処理鉱山は、シアン使用量の増加により、前年同期の0.25US$/ozから4.03US$/ozへ上昇した。
・Del Toro多金属鉱山(加First Majestic Silver社、Zacatecas州)
直接コストは、銀と副産物の生産減により前年同期の3.00US/ozから6.41US$/ozへと上昇した。
・Topia多金属鉱山(加Great Panther Silver社、Durango州)
金、亜鉛、鉛の生産量増加と市況価格の上昇により直接コストは、前年同期の13.25US$/ozから10.01US$/ozへ減少した。
・Avino鉱山(加Avino Silver&Gold Mines社、Durango州)
直接コストは安定し、前年同期の11.34US$/ozから10.76US$/ozへ減少した。
<高直接コスト鉱山>
・San Gonzalo鉱山(加Avino Silver&Gold Mines社、Durango州)
鉱山寿命迫る同鉱山は、前年同期の8.66US$/ozから12.91US$/ozへ上昇した。
・La Guitarra鉱山(加First Majestic Silver社、México州)
2017年に発生した2回の大地震後の発生の影響を受けた鉱山であり、前年同期の6.93US$/ozから19.02/ozへ大きく上昇した。
・Rosario鉱山-Sun Luis Potosi州及びVeta Grande鉱山-Zaatecas州(加Santacruz Silver Mining社)
Rosario鉱山は、銀、鉛、亜鉛の品位低下、及び銀と鉛の回収率の低下により、直接コストは、前年同期の12.20US$/ozから20.20US$/ozへ増加した。
2016年10月に商業生産を開始したVeta Grande鉱山の直接コストは、27.77US$/ozとなった。
