欧州：欧州委員会、重要な原材料（Critical Raw Materials）及び循環型経済に関する報告書を発表

　欧州委員会（European Commission）は、2018年1月に重要な原材料（Critical Raw Materials, CRM）に関する報告書「Report on Critical Raw Materials and the circular Economy」を発表した。報告書内では、CRM及び循環型経済の定義、EUの一般的な政策及びCRM関連のEUプロジェクト、データソース、主要セクターにおけるCRM需給動向が記されており、重要なデータソースの提供、優良事例の促進、実行可能と考えられる今後の行動を特定することが報告書の目的とされている。EUのフレームワークプログラムであるHorizon2020では、2018～2020年の間に原材料に関する活動に2億5,000万€以上の投資が予定されており、CRM入手改善、EU域内でのCRM回収率の増加、CRM輸入依存の減少、EU域内での専門家コミュニティの強化に寄与するという。また、欧州委員会は報告書に対する全ステークホルダーの見解を歓迎すると言及している。CRMリストは2017年にアップデートされ27鉱種（アンチモン、バライト、ベリリウム、ビスマス、ホウ酸塩、コバルト、原料炭、蛍石、ガリウム、ゲルマニウム、ハフニウム、ヘリウム、重希土類、インジウム、軽希土類、マグネシウム、天然黒鉛、天然ゴム、ニオブ、白金族、リン鉱石、リン、スカンジウム、金属シリコン、タンタル、タングステン、バナジウム）が選定されている。