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メキシコ:Fresnillo社の今後の投資計画
2018年3月26日付け地元紙は、Fresnillo社の2017年の生産量と今後の投資計画について分析している。概要は以下のとおり。
・同社は、貴金属を中心とした巨大プロジェクトを保有するだけではなく、その地位の更なる拡大に向けた投資を行うととともに、亜鉛、鉛鉱山保有企業として事業を進めている。同社は、2つの新鉱山開発及び既存鉱山の拡張、最適化のため2022年までに1,500mUS$の投資を計画している。この投資額は、同社の同期間の貴金属プロジェクト投資額2,760mUS$の半分を上回っている。その他の投資では、メキシコ、ペルーをターゲットとした探鉱費は2017年の141mUS$から2018年は200mUS$に、設備投資額は2017年の605mUS$から2018年(プロジェクト開発費を含む)は755mUS$に増額している。
・同社は、銀生産企業として有名で、また金の生産も多く、2017年の金生産量は911,132oz(2016年:935,513oz)である。同社の最大の金鉱山は、Herradura鉱山で、同鉱山の2017年の金生産量は473,600ozである。メキシコ最大金鉱山のGoldcorp社が保有するPeñasquito鉱山と同等の生産量である。また、Noche Buena鉱山の2017年金生産量は172,282oz、Ciénega鉱山は金71,947oz、銀5.39百万ozを生産した。なお、Ciénega鉱山は、メキシコにおいて最も低コストの金鉱山で、2017年のキャッシュコスト(Cash Cost)は、マイナス164US$/ozで、Herradura鉱山の493US$/oz、Noche Buena鉱山の793US$/ozを大きく上回る結果となっている。
・同社の2017年銀生産量は54.2百万ozとなり、2016年の45.7百万oz(ストリーミング契約分4.44百万ozが含まれない)から増加した。鉱山別では、同社主力のSaucito鉱山が21.2百万oz、続いてFresnillo鉱山が16.5百万ozを生産し、新鉱山のSan Julián鉱山は、銀10.5百万oz、金84,532ozを生産した。同鉱山開発計画(515mUS$)の第1フェーズのリーチングプラントは2016年から商業生産を開始して、第2フェーズの浮遊選鉱プラントは2017年第3四半期に6,000t/日に達している。コスト比較では、Fresnillo鉱山が最も低コスト鉱山で、同鉱山のキャッシュコストは0.71US$/oz、Saucito鉱山が1.50US$/oz、SanJulián鉱山の第1フェーズはマイナス4.30US$/oz、第2フェーズは3.89US$/ozである。
・同社は、2022年までに新規、拡張プロジェクトにより銀18百万oz/年、金375,000oz/年を追加する計画で、2018年には、Herradura鉱山のCentauro鉱床拡張に110mUS$を投じ、鉱山寿命を12年延長する。155mUS$を投じて進めているFresnillo鉱山及びSaucito鉱山の残渣(ズリ)処理プラントは、2018年第2四半期に試験運転を開始し、2019年には第2フェーズに入る。2019年には、Fresnillo鉱山に30mUS$、Ciénega鉱山に55mUS$を投資し鉱山の最適化プロセスを行う。さらに、今後2年間MAG Silver社とのJV事業のJuanicipioプロジェクトには305mUS$、Orisyvo金プロジェクトには350mUS$を投資する。また、Herradura鉱山のCentauroピットの拡張360mUS$(2022~2023年)、深部開発プロジェクト130mUS$の計画もある。
