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2018年4月18日 リマ 栗原健一

ペルー:Las bambas銅鉱山、3回目のEIA修正に対し住民らが異議を表明

 2018年4月11日付け地元紙によると、Apurimac州審議会代表やCotabambas区市民団体、NGO組織Cooperaccionは、Las Bambas銅鉱山(Apurimac州)の3度目のEIA修正書の内容に対し、専門家らが指摘した22か所の異議や欠陥をとりまとめた文書を、EIAの審査・承認を行う持続的投資環境認証サービス局(SENACE)に提出した。
 Cooperaccion代表は、これらの指摘内容について、住民らの最大の懸念はプロジェクトによる水資源への影響であるとした上で、EIA修正書では、現状を反映していない2011年の水文学・水路学的データを基準に水資源への影響が評価されているとしたほか、地下水への影響を評価するための情報が十分に示されていないことを説明した。さらに今回のEIA修正では、精鉱の貯蔵施設やズリ堆積場、低品位の鉱物貯蔵場の拡張をはじめ、FerrobambaピットやChalcobambaピットへのアクセス道等について計画されているが、これらの設備に関する詳細な情報が欠如していること、また設備拡張により鉱物を運搬するトラックの数が増加することが予想されるものの、その影響についての評価が行われていないと説明した。
 一方Cotabambas区市民団体の代表は、EIA修正書は明確でなく、計画されている施設が環境や社会へどのような影響を及ぼすのかを知ることができないと意見した。また別の住民代表者は、本地域が未だに非常事態宣言の対象となっていることに不満を表明した上で、政府に対して対話協議会の再開を要請した。

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