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2019年5月29日 リマ 栗原健一

ペルー:Minera Las Bambas社、雇用・賃金支払い問題についてNueva Fuerabamba村と合意

 2019年5月21~24日付け地元各紙によると、Minera Las Bambas社とNueva Fuerabamba村の代表者は、雇用や賃金の支払いに関する2日間にわたる交渉の結果、以下のような内容で合意した。
①2014年時の名簿登録者507名のうち367名に対し、1人一律50,000PENを支払う。残り140名に関しては、2017年に実施された20,000PENの支給金の対象者であるかどうかを確認の上、差額のみを支払う。
②2014年以降に登録された住民153名に対して、1人一律35,000PENを支払う。
 さらに、Las Bambas銅鉱山で過去に勤務経験がある人を対象とした再雇用を目的としたインセンティブ導入や、若者向けの技能研修プログラム実施等が取り決められた。
 今回の合意についてNueva Fuerabamba村のVillanueva顧問は大きな進展であると評価した一方、Bustamante開発・社会包摂大臣はコミュニティが常に協議に積極的であることは重要だとの考えを示した。
 なお、Nueva Fuerabamba村代表者は、5月20日にMinera Las Bambas社との間で行われた協議で合意が達成できなかったことを理由として、Las Bambas銅鉱山の鉱物輸送道路を再び封鎖する方針を表明、翌21日の時点では道路封鎖は実施されていなかったものの、Minera Las Bambas社は予防的な措置として精鉱輸送を一時中止していた。また、この協議で住民側は、2014年から現在までの500名分の雇用について一人あたり150,000PENの賃金、合計75mPENの支払いと、Nueva Fuerabamba村の領域のトラック通過に対する補償として20mPENを要求したのに対し、Minera Las Bambas社は、建設時における雇用提供の約束は全て履行されていると主張、一度も雇用対象となったことのない人々に賃金を支払うことは不可能であるものの、引き続き対話を継続していきたいとの考えを示していた。

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