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ペルー:エネルギー鉱山省、探鉱促進のための取り組みを示す
2019年5月25~27日付け地元各紙によると、2019年5月20~22日にLimaで開催された第11回国際探査・探鉱会議(ProExplo2019)において、ここ数年間におけるペルーでのグリーンフィールド案件の少なさが指摘された。
主にグリーンフィールド案件のボーリングを請け負うAK Driling社のGranda社長は、新規案件は「片手で数えられる」程度しか存在していないとコメント、ProExploでは、AntaKori銅プロジェクト(Regulus Resources社、Cajamarca州)、Ayawilca亜鉛・錫プロジェクト(Tinka Resources社、Pasco州)、Soledad銅・金プロジェクト(Chakana Copper社、Ancash州)が数少ない発見として紹介された。一方、ProExplo2019のCardozo副会長は、「ここ2年間、然るべき探鉱促進が行われてこなかったことを表す結果」であるとの考えを示した。
さらにTinka Resources社のFernandez探鉱部長は、初期探鉱プロジェクトでは、特に環境影響申告書(DIA)の許認可取得におよそ2年間もの長い期間を必要とする上に手続きが煩雑であり、他の鉱業国と比較して大きなマイナスポイントとなっていると意見した。
同様にコンサルタント企業SRK社のAduvire環境部長も、環境調査の承認にかかる期間が、2年前と比べて倍になっていると指摘、その一因として、2017年末に施行された新探鉱環境規則において、当局による回答がない場合に申請が事実上却下されたものとみなす「沈黙行政否認(Silencio Administrativo Negativo)」制度が導入されたことが背景にあるとの考えを示した。
このような中、本会議に出席したIsmodesエネルギー鉱山大臣は、これまでMEMは探鉱プロジェクトよりも鉱山建設段階の案件をより注力してきた面があることを認めた上で、探鉱におけるボトルネックの解消を目的とした一連の対策を紹介し、先住民事前協議の専門家チームを結成したこと、新規の鉱業手続規則を間もなく公開すること、探鉱活動における一般売上税(IGV)の還付制度を3年間又は無期限延長するための手続きに取り組むこと等を明らかにした。さらに探鉱プロジェクトの追跡を行うためのプラットフォームProyecta MEMの導入や、鉱業促進・持続総局による探鉱プロジェクト支援を行う方針を明らかにした。
