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メキシコ:2019年第1四半期金生産量(業界紙予測)、減少
2019年5月24日付け業界紙は、2019年第1四半期のメキシコ金生産量は、各鉱山において品位、回収率、鉱石処理量が低下したことにより前年同期の645,492ozから596,525ozに減少する可能性があると報じている。2019年4月に合併したGoldcorp社(2019年4月25日付 ニュース・フラッシュ:Newmont社とGoldcorp社、合併を完了、Newmont Goldcorp社に参照)は生産量統計を発表していないが、Zacatecas州に保有するPeñasquito鉱山の操業停止(2019年5月9日付 ニュース・フラッシュ:加Goldcorp社、Peñasquito鉱山の道路封鎖による同鉱山操業停止参照)はメキシコの金生産量に大きな影響を与えると予想される。主要鉱山会社の同期の動向は以下のとおり。
1.Industrias Peñoles社(2019年第1四半期生産量220,324oz):Noche Buena鉱山の鉱石量の減少、Herradura鉱山の回収率の低下により前年同期より約21,000oz減少している。
2.Newmont Goldcorp社(同非公表):2018年に420mUS$の投資を行ったパイライト浸出プラント整備により2019年の増産が期待されるが現在操業を停止している。
3.Agnico Eagle Mines社(同79,247oz):La India鉱山の生産量が減少したものの、Pinos Altos、Crestón Mascota鉱山の生産増により前年同期の76,879ozから生産量は増加した。
4.Torex Gold社(同77,870oz):メキシコに唯一保有するEl Limón-Guajes(ELG)鉱山の生産量が前年同期の76,054ozから増加したものの鉱石処理量が予想値を下回ったため、生産量も予想値を下回った。
5.Argonaut Gold社(同52,343oz):El Castillo鉱山の鉱石粉砕能力が向上したことにより生産量は増加した。
6.Alamos Gold社(同44,700oz):Mulatos鉱山のSan Carlos鉱床の採掘終了などにより生産量は59,800ozから大きく減少した。(2019年5月9日付 ニュース・フラッシュ:加Alamos Gold社保有鉱山の2019年第1四半期の生産低調参照)
7.Minera Frisco社(同35,799oz):主力鉱山の埋蔵量減少などにより生産量を大きく減少させており、同社は、San Felipe鉱山、Concheño鉱山の金、銀生産増に向けた投資を行うことを発表している。
8.First Majestic Silver社(同32,037oz):2018年にPrimero Mining社から買収したSan Dimas鉱山の生産量が加わったことで前年同期の15,887ozから大きく生産量を伸ばした。
9.Pan American Silver社(同31,000oz):Dolores鉱山からの生産量が減少した結果、前年同期の35,400ozから減少した。
10.Coeur Mining社(同23,205oz):Palmarejo鉱山の品位が低下したことにより前年同期の29,896ozから減少した。
