閉じる

ニュース・フラッシュ

鉱種:
コバルト レアアース/希土類 リチウム
2019年6月18日 シドニー 吉川竜太

豪:米国政府、安全保障の観点からレアアースなどの鉱物資源に関する豪州との協力を推進

 2019年6月13日付けの地元メディアによると、米国国防総省は、米国の軍用機器に使用される鉱物資源の供給源を確保するため、豪連邦政府やカナダ政府との協議を進めている。これらの鉱物資源には、誘導兵器システムから電子機器の耐久性改善など幅広い分野で利用されるレアアースやリチウム、銅、コバルトなどが含まる。中国はトランプ政権主導の貿易戦争の対抗策として、国際市場において80%の市場占有率を有するレアアースの輸出規制実施を警告しており、米国政府は鉱物資源の安定供給を安全保障問題として認識しており、その危機感を高めている。豪連邦政府のReynolds防衛大臣も、レアアース資源の確保は韓国・日本などの西側諸国の同胞にとって、戦略的に重要な課題となっていると発言。米国政府との連携を背景に、豪連邦政府は貿易促進庁やGeoscience Australiaなどを通じ、中国政府の影響を排した状態におけるこれらの鉱物資源開発に力を注いでいる。また、豪州北部インフラ基金(NAIF)は、NT準州でNolansレアアースプロジェクトを推進中のArafura社に対して資金協力を実施することが見込まれている。

ページトップへ