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ニュース・フラッシュ

鉱種:
ウラン リチウム
2019年7月3日 シドニー 吉川竜太

豪:豪州のリチウム輸出量は期待ほど増加せず、今後供給過剰により価格も下落との予測

 2019年6月27日付けの地元メディアによると、中国における需要軟化により豪州のリチウム輸出量が期待したほど伸びておらず、今後更なる価格の下落が予測されている。WA州でMount Cattlinリチウム鉱山を操業する豪Galaxy社は、同社のリシア輝石精鉱運搬船の出港が2019年下期に延期されたため、2019年上期の精鉱輸出量は前年同期比でほぼ半量に留まる見込みであると発表した。WA州Pilgangoora鉱山を運営するPilbara社も、中国におけるリシア輝石精鉱処理施設の新規設備建設・試運転が遅れていることを理由に、先ごろ生産・販売量の調整を発表したところであった。コモディティ市場分析のFastmarkets社は、新規鉱山の立ち上げが相次いだことによりリチウムの供給過剰は2018年に28千tであったものが2019年には68千tに、2020年には146千tとなると指摘する。大半の専門家は、需要が供給に追いつくのは、電気自動車の普及が本格化する2020年台半ばになると予想している。

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