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ニカラグア:加B2Gold社、ニカラグア国内保有資産の加Calibre Mining社への売却を決定
2019年7月2日付け地元紙によると、加B2Gold社は、同社が保有するEl Limón鉱山、La Libertad鉱山及びPavon金プロジェクトを加Calibre Mining社に対し100mUS$で売却し、Calibre Mining社の株式31%を保有することを決定した。B2Gold社は今後、同社がマリ、ナミビア及びフィリピンに保有する鉱山の操業に注力するという。Calibre社は2019年8月を目途に買収を完了させる予定であるほか、El Limón鉱山では拡張に向けた探査を実施予定であり、コスト削減と金生産量75千oz/年の達成を目標としている。またLa Libertad鉱山では6月に環境許可が下りたことから、Jabalí Antena鉱床の開発が進められる。
La Libertad鉱山及びEl Limón鉱山では、B2Goldが2009年に買収して以来、金合計1.4百万ozを生産し、両鉱山における2019年金生産量は150千~160千ozと予想されている。なお、両鉱山では2018年に反政府抗議活動による影響や、地下水汲み上げの問題から生産量が低下していた。2019年第1四半期のメンテナンスコストはLa Libertad鉱山において金1,647US$/oz、El Limón鉱山において金1,524US$/ozとなり、同社平均の848US$/ozと比較し高くなっている。地元紙のアナリストは今回の売却に関し、B2Gold社にとってはニカラグア国外での操業に集中するための良い判断であったと評価すると同時に、Calibre社による買収にはニカラグア鉱業のポテンシャルに対する期待感が表れていると述べている。しかし、今回売却の一因と推測される国内の治安悪化に関しても未だ懸念が続いており、反政府抗議活動では300人以上が犠牲になった。また、今年6月には抗議行動により逮捕されていたオルテガ政権反対派50人に対し恩赦が適用されている。
