ペルー：Southern Copper社、Tia Maria銅プロジェクト建設許可を取得

　2019年7月9日、Southern Copper社は同日付けのプレスリリースにおいて、Tia Maria銅プロジェクト（Arequipa州）に対する建設許可が付与されたと発表した。
　プレスリリースは、同社のGonzales社長がエネルギー鉱山省に対し送付した7月5日付けの書簡において、鉱山建設許可が付与されたとしても、地元社会とのより幅広い合意形成が行われるまで鉱山建設は行わない旨約束したことに言及し、今後も政府と共に、地域社会が必要とする対話や懸念解消の場を作り、より望ましい社会的コンディションの形成に取り組むとしている。
　また、Islay郡の住民に対しては、同プロジェクトでは淡水化海水が利用され、プロジェクト用の物資や生産物の輸送用に鉄道を敷設するほか、Tambo渓谷から十分に距離を置いたアクセス道を一本建設することによって、他の地域経済活動に影響を及ぼさないよう保証するとしている。
　さらに、今後も教育、医療、生産開発の改善プログラムを継続することで、農牧、漁業、観光セクターの強化や、地域の生活の質向上を図っていきたいとしたほか、鉱山建設や操業において地域住民の雇用を優先すること、そのために700名を対象とした無償の技術研修プログラムを開始したと明らかにしている。
　本プロジェクトの鉱山建設許可付与については、環境影響調査（EIA）の期限が8月1日と目前に迫る中、地元地域における反発が完全に収束せず、政府の決断に注目が集まっていた。